【2023年版 総合】島田市 不動産売却相場の動向分析と今後の需要予測

【表　2021年から直近の一戸建ての平均売却価格推移(単位:万円/月)】

2021年度はこれくらいで売れました

2022年度はこれくらいで売れました

直近はこれくらいで売れています

参照：国土交通省　土地総合情報システム

島田市で売れた一戸建て（築古・中古）の特徴を、年次で比較します。
市街地である六合周辺や富士山静岡空港周辺の土地面積200㎡以上の物件が多く取引されました。

【島田市で売れた一戸建て（築古・中古）の特徴 年次推移】

売れた特徴	2022年	2021年
築年数(平均)	22.0年	18.8年
建物面積(平均)	116.38㎡	123.21㎡
土地面積(平均)	218.70㎡	207.11㎡
価格(平均)	1,932万円	1,913万円

参照：国土交通省　土地総合情報システム

2023年度以降の一戸建て（築古・中古）需要予測

近年島田市の地価は下落していますが、六合地域は唯一地価が上がっている地域です。

その理由としては藤枝市方面へのアクセスが便利であり、学校や医療施設などが充実していて生活利便性が高いことがあげられます。
新しく宅地化された場所に家を建てる人も多いため、市内で最も高齢化が低いエリアとなっています。今後もファミリー層の需要が高いと予測され、なかでも専有面積が200㎡以上と広めの物件が好まれる傾向にあります。

島田学区の西部エリアは東海道本線を利用して市外へ通勤通学する方に人気のエリアです。
島田地区の東部エリアは大型商業施設「アピタ島田」などがあり生活利便性の高いエリアとなり、どちらも住宅需要は高めとなっています。

島田金谷インターチェンジ周辺では「ふじのくにフロンティア推進区域」となっており、直近で宅地開発を進めていることから、新築一戸建てに人気が集まり周辺の中古一戸建ての需要が今後下がるかもしれません。

2021年はこれくらいで売れました

2022年はこれくらいで売れました

直近はこれくらいで売れています

参照：国土交通省　土地総合情報システム

島田市で売れた中古マンションの特徴を、年次で比較します。
2021年、2022年は本通にある島田駅から徒歩圏内のマンションが1件ずつ売れました。取引価格は下がっています。

【島田市で売れた中古マンションの特徴 年次推移】

売れた特徴	2022年	2021年
築年数(平均)	8年	8年
専有面積(平均)	65㎡	64㎡
価格(平均)	1,900万円	2,000万円

参照：国土交通省　土地総合情報システム

2023年度以降の中古マンション需要予測

島田市のマンション需要は高くありません。
分譲マンション自体が本通と大津通の島田駅からの徒歩圏内に数棟しかなく、新築マンションの建築予定もないのが現状です。

売買も活発ではなく、年に1件売れるか売れないかになります。
売りに出されているものも数少ないので、売りに出せばマンションを求めている人から注目されると言えるでしょう。

今後マンションを含む大きな再開発が予定されているわけではないため、大きな需要は見込めません。

2021年はこれくらいで売れました

2022年はこれくらいで売れました

直近はこれくらいで売れています

参照：国土交通省　土地総合情報システム

島田市で売れた土地の特徴を、年次で比較します。
2022年の取引件数は2021年に比べ落ちましたが、駅から近い土地が多く売れたため価格は上がっています。

【島田市で売れた土地の特徴 年次推移】

売れる特徴	2022年	2021年
面積(平均)	224.00㎡	215.5㎡
価格(平均)	1,066万円	949万円

参照：国土交通省　土地総合情報システム

2023年度以降の土地需要予測

近年、島田市全体の地価は概ね下落傾向にありますが、六合地区だけは地価が上昇している例外的なエリアです。

六合地区は藤枝市へのアクセスが良好であること、学校や医療施設といった日常生活に必要な施設が充実していることから、需要が高まっています。
また、新たに宅地開発が行われ、ファミリー層の流入が目立ち、その結果市内で最も高齢化率が低い地域となっています。
これらの要因から、東町や岸町を中心に将来的にも需要が持続的に見込めるでしょう。

また、部に位置する初倉地域は隣接する藤枝市、吉田市、牧之原市へのアクセスが良く、富士山静岡空港にも近いため利便性と程よい田舎感を求める層に需要があります。

人口推移と人口増加率

島田市の人口は1995年の103,490人をピークに減少に転じました。日本の総人口のピークや静岡県人口のピークよりも約10年早めに人口減少が始まっています。
そんな中でも令和2年の調査では平成25年3月の推計より人口減少のスピードが緩やかになり、総人口に占める外国人人口割合も増加していますが、人口減少に歯止めはかかっておりません。
そのため、このまま人口減少が進むと、（社人研推計準拠）2060年の人口は約62,000人、高齢化率は41.8％になるという数字が出ています。

市内で唯一人口が増加している地区が六合地区になり、不動産市況は堅調でしょう。

一方で大長地区、伊久美地区、川根地区の3地区は人口減少傾向が特に強いエリアとなり、不動産需要は伸びにくいことが予測されます。

市は人口減少を最小限に抑えるため、移住・就業支援金や新婚新生活支援補助金などの補助制度で対策を行っています。

年齢構成について

人口のピークであった1995年に年少人口17.0％を高齢人口17.1%が上回り、生産年齢人口は65.9％でした。
それ以降、高齢人口（65歳以上）は平成27年に29.5％とは増加し、年少人口（0～14歳）は13.0%、生産年齢人口（15～64歳）は57.5%と減少傾向にあります。
この傾向は今後も継続すると推計されます。

高齢者の増加に伴い、介護の必要性から子供と同居する人や老人ホームへ移動する人も増えることによって空き家も増えると予測されています。この動向は不動産市場に影響を与え、特に相続に関連する不動産取引の活性化につながる可能性があります。

世帯数について

島田市では人口の減少とは逆に、平成27年では34,310世帯だったものが令和2年には35,395世帯と
なり、世帯数は緩やかに増え続けています。

ただし、世帯当たり人員は減少しており、高齢者のみの世帯、高齢者単独世帯が増加しています。そのため、生活しやすい地域やバリアフリーマンションなどへの住み替え需要が生まれるかもしれません。

参考：島田市　まち・ひと・しごと創生人口ビジョン〜未来創造〜（令和元年度改訂版）

参考：島田市役所　地域生活部市民協働課地域づくり担当　移住者向け補助制度